今、上海で何起こっている。
海はここ数日降ったりやんだりの雨の日が続き、気温はある程度あるのですが、夜半にはコートが 手放せない微妙な季節になりました。
確実に春がやってきている感じです。
さて、中国は3月15日に両会(全人大・政協会)が終わり、記者会見を含めて様々な情報が溢れ出しました。
この前後の期間中(約2週間前後)、上海市を含めたあらゆる行政のトップが北京に集い、新しいことは一切打ち出されません。地元に残った幹部以下は様子見で、ある種業務は停滞している状態です。事故や事件も、不思議なことに大きなものはこの間起きません。(理由はわかりませんが、例年そうです。警備態勢が強化されているのかもしれません。)
今回の両会のポイントを「中国情報」の中に若干拾ってみましたが、皆様にはよく概観出来ないのではといつも切歯扼腕しているのが現状です。
無謀ですが、私のほうで以下まとめてみました。
今回の両会であらゆる局面で再確認されたことは、習近平国家主席の指導思想・方針の「4つの全面(原則)」、
1)全面的に小康社会を建設すること
2)全面的に改革を深化させること
3)全面的に法に依る治国を推進すること
4)全面的に厳しく党を治めることを協調的に推進すること
が押し出されました。この4つの全面は昨年暮れに打ち出されたものですが、あるCCTV評論者は、以下のように
解説しています。
「この4つは互いに関係している。中国共産党が最重要視しているのはやはり経済で、国民が豊かになることだ。党の正統性が疑われてしまう。よって、1つ目の小康社会の建設が目的となる。そしてそのために、改革を深化させ、法によって国を治めることが必要になってくる。4)は実質的に反腐敗闘争を表している。党内を厳格に粛清することがすべての政策を進める上での前提条件。2015年は“4つの全面”にとっての元年。」
また、今号の日経Netの情報にもありましたが、今回の政権は、権限がすべて習近平国家主席に集中されており、
彼になにかあればすべてが混乱するのでは、というリスクがあるといわれています。
しかし一方、政権は2022年まで確定しており、その意味でこの改革が確実に実行されれば、今後相当な
「ヤバイ(現代風の表現で)中国」になるのでは、とも期待できるわけです。
これまで改革開放経済以降の既得権益者(党幹部、国有企業幹部、民間企業幹部など)は戦々恐々ですね。
中国の政治の季節はあらゆる妄想をさせてくれます。
中国情報をご査収ください。
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浅地 安雄(Asaji Yasuo) 携帯(Mp):(中国+86)138-1897-9624
・滋慶投資諮洵(上海)有限公司/漢院(中国語学校)特別顧問
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